ベルリン・フィル12人のチェリストたちを聴く ― 2025年07月11日

この「12人」のメンバーによる最初の公演はヨーロッパではなく、実は日本の早稲田大学大隈講堂で1973年10月26日に公演された。さらに、彼らのために作曲された最初のオリジナル作品であるボリス・ブラッハーの「ブルース、エスパニョーラとルンバ・フィルハーモニカ」もこの講堂で初演、世界に羽ばたいていった。12人は音楽外交使節としての役割を各国で果たしている。日本の関係は深く、1990年天皇陛下への皇位継承のお祝いとしてヴァイツゼッカー大統領から遣わされ御前演奏。
1996年には神戸において阪神淡路大震災チャリティコンサートを行うなど、日独の親善大使として大きな役割を果たしている。その他、1994年日本の楽曲だけを収めた『泣きたいだけ泣いてごらん 三枝成彰編曲による「日本の歌」』というCDをファンハウスから出している。ここには、日本の民謡や「荒城の月」「赤い靴」「おぼろ月夜」などの唱歌をアレンジして収録。

泣きたいだけ泣いててごらん 三枝成彰編曲による「日本の歌」
現在この名盤が最新リマスターされ、ソニー・ミュージックから発売されている。
今回は、結成50周年記念公演として7年ぶりに来日。仙台には21年ぶりの来仙である。
昨夜の演奏内容は1曲目がクレンゲルの「12人のチェロのための《讃歌》」。12人が正式に結成した際の記念すべき曲。続くブラッハーも世界で最初に公演をした際に初演した「ブルース、エスパニョーラとルンバ・フィルハーモニカ」。いずれもこのメンバーの代表作である。その他、フォーレの「パヴァーヌ」、ユルメールの「ピガール」、映画『タイタニック』のメイン・テーマ曲、およびドヴォルザークの「ユーモレスク」。とセミ・クラシックコンサートの様な演奏であった。ここで休憩。後半の冒頭は、タンゴの革命児ピアソラの《天使の組曲》から3曲。ピアソラと言えば、「リベルタンゴ」を思い浮かべるが、演奏は無し。聴衆の拍手も少なく私と同じ感想を持った様に推測される。続いて日本民謡「こんぴらふねふね」と日本歌曲の先駆け(西洋音楽との融合)となった滝廉太郎の「荒城の月」。日本人の心のふるさとに新たに光を照らした作曲家三枝成彰の編曲によるチェロの響きの中で蘇った演奏、大いに感動した。両曲ともに前述したCD「泣きたいだけ泣いてごらん」に収録されている。
続いてJ. フレンセ《朝の歌》。次の演奏はシャンソン、E.ピアフの代表作「バラ色の人生」。初めて聴く12人のチェロによるエレガントな演奏に聴き入った。その他、ジョージ・ガーシュウィンのクラップ・ヨー・ハンズ「パリの恋人」。最後はジャズでお馴染みのD. エリントンの「キャラバン」であった。
アンコールの「オペラ座の怪人」、昨年中新田バッハホールで開催されたYou Tubeで世界の注目を浴びたプラハ・チェロ・リパブリックのチェロ4重奏団の同じ演奏を思い起こした。4人と違い12人というダイナミックで迫力ある演奏を堪能することができた。
アンコール曲はこれで終了と思いきや、なんと私の大好きなピアソラの「リベルタンゴ」が演奏され聴衆も大喜び。さらにビートルズの「ミッシェル」まで演奏されたのである。聴衆はスタンデングオベーション。大いに盛り上がったコンサートであった。
最後に今回アンコールで演奏されたピアソラの「リベルタンゴ」をお届けして終わります。素晴らしいチェロの演奏をお楽しみ下さい。
演奏は下記URLをクリック願います。
https://www.youtube.com/watch?v=sgKcBR_C7PI&list=RDul3HnMnUl6s&index=2

あなたは「ハンカチの木」をご存知ですか? ― 2025年05月19日

すると、今まで見たことのない「ハンカチの木」という中国源産の落葉高木である。樹齢20年とか、今回初めて見事に咲いたとのことである。成長すると高さは12m、自然環境下では最大20mに達する珍しい高山植物である。

ハンカチの木と包と花
春から初夏にかけけて、球状の小さな花序が咲き、その周囲を2枚の大きな白い包が囲んでいる。これらの包が風に吹かれる様子が、ハンカチが舞っている様に見えることから、その名が付けられた。白い2枚の包が鳩に似ていることから別名「ハトノキ」とも呼ばれている。


白い包とは、花を守っている葉っぱのようなもの
花は中央にある丸い部分:一つの雌花にたくさんの雄花が集まった花

落葉したハンカチの木の白い「包」と「花」
初めて見る見事な「ハンカチの木」に深く感動した。
最後に花に因んだ曲「小さな花: Petite fleur」をお届けして終わります。
「小さな花」は、米国のソプラノ・サックスおよびクラリネット奏者シドニー・ベシェ Sidney Becherが1952年作曲。パリーを中心にヨーロッパで人気を博し、フランス語の歌詞が付与されシャンソンとして歌われた。日本ではザ・ピーナッツが「可愛い花」というタイトルでヒットさせた。
今回は私の好きなクラリネット奏者「北村英治」の演奏でお届けします。
お楽しみ下さい。演奏は下記URLをクリック願います。

作並のマジックアワー:幻想的な「夕日と桜」 ― 2025年04月26日
作並岩谷堂の桜もほとんど散ったが、幸い「枝垂れ桜」の最盛期であった。夕日と桜のベストコラボ。ご覧下さい。

ピンク色に映える「桜」と「夕日」見事なコラボ

幻想的な沈みかける夕日

演奏は下記URLをクリック願います。
https://www.youtube.com/watch?v=7SWqH70JP3A

珍しい花見ー東根市自衛隊「神町駐屯地」の桜並木 ― 2025年04月22日

神町(じんまち)駐屯地は、山形県東根市にあり太平洋戦争中の昭和19年(1944)に「神町海軍航空隊」として設置。昭和20年の終戦後は米軍が進駐、昭和31年(1956)6月まで「神町キャンプ」として駐留。返還された昭和31年12月に青森の第20普通科連隊が移駐し、「神町駐屯地」と改名し現在に至っている。写真は神町海軍航空隊時代の滑走路跡に返還を記念して桜が植樹された。一直線に植樹された見事な桜並木である。
その後、現在桜の時期になると一般市民に開放されている。

さくら一般開放の知らせの「のぼり」
基地内には基地独特の戦車やヘリコプター等が展示されている。しかもそれらが桜とコラボ。珍しい取り合わせ。

戦車と桜
さらに、曜日によっては自衛隊員の補助のもと見学の児童が展示大型ヘリコプター等に乗る機会もある。

展示用大型ヘリコプター

大型ヘリコプターコックピットから桜を眺める児童(左側)

その他、珍しい航空機が展示されていた。

夜になると基地内の一部にライトアップされた「桜」を見ることができる。

ライトアップされた「夜桜」
演奏は下記URLをクリック願います。
https://www.youtube.com/watch?v=_hT8NfM_lpQ

東北のひなまつりを訪ねてー宮城県丸森町「齋理のひなまつり」と山形市の山形まるごと館「紅の蔵」の雛人形展 ― 2025年03月06日
齋理屋敷は江戸後期より七代続いた豪商「齋藤屋」の屋敷跡。代々の当主が理助と名乗ったことから「齋理」と呼ばれる様になった。昭和25(1950年)まで商売を続けていたが、昭和61(1986年)に七代目当主より土地・家屋の全てが町に寄贈。昭和63(1988年)蔵の郷土館「齋理屋敷」として開館。平成23(2011年)には、館内12ヶ所の建造物が国の登録有形文化財に認定された。

齋理屋敷 左の蔵は何代目かの豪華な嫁入り道具が展示
齋理屋敷では、毎年この時期「齋理の雛まつり」が開催。今年は2月4日から3月30日まで開催中。3月3日は休館日のため4日訪れた。平日のため、来館者も少なく落ち着いてお雛様を見ることができた。
40畳の座敷に代々伝わるお雛様の段飾りを披露。享保雛や古今雛、嫁いできたお嫁さんが抱いていた市松人形など、齋理家の繁栄の歴史を雛人形や広間に壮厳に並ぶ、いろいろな道具類の豪華さを通して見る事ができる。

齋理屋敷の雛
3月6日、今度は山形方面のひな祭りを訪れた。
今回は山形市にある山形まるごと館「紅の蔵」の紅花商人の旧家に伝わる時代雛展を訪れた。 「紅の蔵」の舞台となる蔵は、紅花商人であったマルタニ長谷川家の所有の母屋と五棟の蔵で構成されている。

山形まるごと館「紅の蔵」正面

長谷川家に代々受け継がれて華やかな雛人形
紅花の取引によって京都などからもたらされた上方文化を垣間見ることができる貴重なお雛様である。
今回は、宮城、山形の豪商の所有する華やかなで優雅なお雛様を見ることができた二日間であった。
最後に、ジャズでも有名な「サテン・ドール」をお届けして終わります。演奏はマッコイ・タイナーの華麗なピアノタッチお楽み下さい。
演奏は下記URLをクリック願います。

海苔ラーメンを食べてブルーインパルスを見るー道の駅「東松島」 ― 2025年02月19日
東松島と言えば、航空自衛隊松島基地のアクロバット飛行を披露する専門チーム「ブルーインパルス」の基地として知られている。航空祭や夏まつりをはじめ、全国各地域のイベントで多くの観客を魅了しているブルーインパルスのアクロバット飛行の訓練が、日常的に行なわれている。

出典:東松島市公式ウエブサイトより転載
訓練飛行前に、昼食を取ることにした。メニューは当施設2階フードコート自慢の「海苔ラーメン」を注文。出された海苔の大きいこと、こくのある牡蠣が入った、初めて食べるとても美味しいラーメンであった。

特大海苔と4個の牡蠣が入って美味しいラーメン
当日の訓練飛行は午後1時30分。食後直ちに、フードコートのテラスに移動。ブルーインパルスの訓練飛行の写真撮影に備えた。カメラは本格的な望遠レンズを準備できず、携帯電話による写真撮影。上手く撮影できるか不安のまま、待ち構えた。すると、遠方に微かにスモークを吐き出しながら飛行するブルーインパルスを見ることができた。撮影もなんとか無事終了。テラスから見るブルーインパルスの勇姿素晴らしかった。

スモークを吐きながらアクロバット飛行する4機の「ブルーインパルス」

アクロバット訓練する2機のブルーインパルスのスモーク
しばらくすると、テラスの上空に爆音。頭上に4機の飛行機が飛来。なんとか上手に撮影することができ、一安心。

頭上に見える4機の編隊訓練
訪れたのは平日のためか、テラスも混むことなく思う存分ブルーインパルスの勇姿を楽しむことができた1日であった。「道の駅東松島」内には、ブルーインパルスに関するグッズや仮想現実(VR)でブルーインパルスの飛行を楽しむことができる。記念に私は「ブルーインパルス金平糖」を購入、後にした。

ブルーインパルス金平糖
最後にブルーインパルスに相応しい、空高く吹き飛ばす軽快なJigsaw の「スカイ・ハイ Sky High」をお届けして終わります。この曲、車の「コマーシャルソング」やプロレスラー「仮面貴族ミル・マスカラス」の登場曲として思い出す方もいるでしょう。演奏は下記URLをクリック願います。
https://www.youtube.com/watch?v=QjtD8A-MWBc

2025年冬の作並ーほっこり作並 ― 2025年02月02日
残念なことに、昨年度開催されたラサンタ交流会館のイヴェントは中止。だが、今年も作並街道や作並・新川・ハイランド地域に飾られた風情あふれる雪灯籠が夕方には火が灯り、街道が幻想的な雰囲気につつまれていた。
雪灯籠のほのかな灯がほっこりとした気持ちにさせるため、「ほっこり作並」と呼ばれる。


作並街道(48号線)の雪灯籠
このイベントは、作並街道以外の私の住む岩谷堂近辺でも実施。ニッカウィスキー仙台工場から岩谷堂に向かう道路沿いにも小さな「かまくら」が準備され、夕方から灯される。主催者から各家庭にローソクと協力依頼書が配布され雪あかりの準備。

配布依頼パンフレット
我が家の庭にも「ローソク」を灯してみた。

我が家に灯るローソク
ご近所にも手のこんだ様々な「かまくら」が設置。あたり一面が幻想的な世界となる。

4段重ねの雪灯籠

「雪だるま」と「雪灯籠」

大掛かりな雪灯籠
さらに、ニッカウィスキー仙台工場から岩谷堂に向かう道路沿いにも小さな「かまくら」が準備され、夕方から灯される。

手のこんだ雪かまくら

子供さんがいる家庭の「雪だるま」のかまくら
今年は、新たに従来の雪灯籠以外に昔栄えた宿場町作並街道地域の雪灯籠を見学した。まずは、雪灯籠導入箇所から紹介する。

国道48号線から右折した旧宿場町作並地区






初めて見る優雅な「竹筒の灯籠」
星をみながら幻想的な雪灯籠を堪能する一時を過ごすことができた。最後に「星に願いを」お届けして終わります。演奏は「ルパン三世」でお馴染みの「大野雄二」。華麗なピアノ演奏をお楽しみ下さい。
演奏は下記URLをクリック願います。

大きく成長した作並の羊ー長野からやってきた生後2ヶ月の子羊 ― 2024年12月20日
今年4月、岩谷堂付近のお宅で糸つむぎ材料の原毛用として「子羊」二頭が飼育されるようになった。生まれは長野、生後2ヶ月4月に作並にやってきた。当初は、未だミルクを飲む生後2ヶ月の子羊。かわいい子犬の様に見える雄と雌。

2024年4月長旅を終えやってきた子羊の雄と雌。
6月になると、食事もミルクから野草に代わり食欲も旺盛となり樹木の木の葉も食べる様になった。当初は雄雌ともに仲良く行動していたが、雌の子羊が積極的活動開始。雄の子羊はおっとり。

家内も、子羊の好きな野草を調達し出向くと「メー」とヤギの様な声を発して足早にやってくる。野草も好みがあるようで、「こうぞの木の葉」や「ギシギシ」、「はこべ」、「大ばこ」等を競って食べていた。しかし、日が経つにつれ「ギシギシ」を見ても”ふん”と見向きもしない事もある。現在は「大ばこ」が大好物。なかなかの美食家である。

お好みの「大ばこ」を食べる子羊
梅雨時6月の大きくなった羊、もはや子羊とは言えない。

大きく成長した羊
運動不足を補うためか、朝の散歩も開始。どこか外食に出掛けている様にも思える。

外食に出かける羊さん
8月になると、食用草食も少なくなってきた。

餌を求める羊
秋も終わり、12月中旬になると作並も雪景色。冬に備えて羊も大きく変化、本格的な羊として成長した。

大きく立派に成長した羊
散歩の際、羊の住む庭の前を通ると餌を求めってやってくる食欲旺盛な雌羊、後方は雄の羊。
気になるのは、冬場の餌であるが飼い主は大量の干し草を準備したとのことであるが、果たした羊たちはお気に示すかどうか。。。。。

餌を与えることが出来なくてもやってくる「人なつこい雌羊」
まもなくクリスマス。クリスマスと言えば「イエス・キリスト」が生まれたことを記念する日である。その最初のクリスマス、待ち続けた救い主が生まれたという超特大ニュースが、真っ先にある人々のもとに届けられた。それが羊飼いたちであることが新訳聖書『ルカの福音書第2章』に記載されている。この様に羊はクリスマスと深い関わりを持っている。最後に、クリスマスを祝して、私の好きなエディ・ヒギンズの「The Christmas Song」をお届けして終わります。原曲のよさや魅力を十分生かしながら、しっかりとジャズに仕上げたエディ・ヒギンズの軽快なピアノ演奏をお楽しみ下さい。
演奏は下記URLをクリック願います。

作並のハロウイン 2024 ― 2024年11月01日

ヨーロッパからアメリカを経て世界各地に広まり、その国の文化やしきたりと融合し、独自の進化を遂げてきた。我が国では戦後、米軍関係者が住む地域でアメリカの風習として持ち込まれたハロウィン。各地のイべントで仮装が導入されるようになったのは1980年代以降。近年では幼稚園や保育園の恒例行事になったり、大人も仮装して参加するイベントが大都市圏を中心に各地で行われている。
私の住む作並もプチ・ハロウインが愛犬家宅で今年も開催された。愛犬をテーマにした素敵なディスプレイ。ご覧下さい。

真ん中の愛犬をテーマにディスプレイ

愛らしいハロウィン ディスプレイ

幻想的な夜のハロウィン ディスプレイ
最後に「黒いオルフェ:Black Orpheus」お届けして終わります。エレガントなBeegie Adairの華麗なピアノ演奏をお楽しみ下さい。
下記URLをクリック願います。
https://www.youtube.com/watch?v=0zoxWIMuFaA

我家にイノシシの赤ちゃんー「うり坊」出現 ― 2024年07月28日
7月28日午前10時頃、家内が外出しようと外に出ると、「何か、小さな動物」がいるとのこと。そこには、全長40cm程のイノシシ赤ちゃん、体に縞(しま)模様のある「うり坊」のようだ。 実物を見るのはこれが初めて!
なんとも可愛らしいイノシシの赤ちゃんである。

庭に出現した愛くるしい「うり坊」
「うり坊」と「イノシシ」、同じ動物なのに全く呼び名が異なるのはなぜなのか?その理由は、うり坊の体の縞模様にある。縞々模様が「縞瓜」によく似ていることから「うり坊」と呼ばれるようになったのである。この縞模様は、外的から身を守るための保護色。おそらく、今年の春頃生まれたものと推測される。「うり坊」と呼ばれる期間は誕生から約4ヶ月ほど。半年もたつと模様が消え、大人のイノシシの姿になる。「うり坊」の体重は、子犬とほぼ同じ、だいたい5kg前後といわれる。イノシシになると、体重は70kg以上にまで成長する。
私の住む、作並岩谷堂地区は「熊」や「イノシシ」出没地帯として仙台市の監視地域となっている。

逃げ回る「うり坊」
なんとか、写真に残したいとiPhoneを取り出し、逃げ回る「うり坊」を追いかけて撮影することができた。豪雨の後の癒やされる休日の午前であり、貴重な夏の思い出となる体験であった。 最後に、ポールモーリアの「夏のあしあと」をお届けして終わります。美しい響きのストリングをお楽しみ下さい。演奏は下記URLをクリック願います。
https://www.youtube.com/watch?v=xcBQB4klfa4

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