ベルリン・フィル12人のチェリストたちを聴く2025年07月11日


  昨夜7月10日、仙台市泉区にあるイズミティホールで開催された「ベルリンフィル12人のチェリストたち」コンサートに出かけた。
「ベルリン・フィル12人のチェリスト」とは、世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のチェロ・セクションのメンバーから構成されるユニークかつ贅沢な室内楽ユニットである。オリジナリティ溢れる重厚な響で世界の音楽ファンを魅了している。12人は、1966年ベルリン・フィル日本公演旅行中、チェロ四重奏がNHKなどで演奏したのがきっかけとなり、活動を開始。1972年オーストリア放送協会の依頼により、ザルツブルグでクレンゲル《讃歌》を演奏した際、「ベルリン・フィル12人のチェリストたち」を名乗り、正式に誕生した。

 この「12人」のメンバーによる最初の公演はヨーロッパではなく、実は日本の早稲田大学大隈講堂で1973年10月26日に公演された。さらに、彼らのために作曲された最初のオリジナル作品であるボリス・ブラッハーの「ブルース、エスパニョーラとルンバ・フィルハーモニカ」もこの講堂で初演、世界に羽ばたいていった。12人は音楽外交使節としての役割を各国で果たしている。日本の関係は深く、1990年天皇陛下への皇位継承のお祝いとしてヴァイツゼッカー大統領から遣わされ御前演奏。

 1996年には神戸において阪神淡路大震災チャリティコンサートを行うなど、日独の親善大使として大きな役割を果たしている。その他、1994年日本の楽曲だけを収めた『泣きたいだけ泣いてごらん 三枝成彰編曲による「日本の歌」』というCDをファンハウスから出している。ここには、日本の民謡や「荒城の月」「赤い靴」「おぼろ月夜」などの唱歌をアレンジして収録。

泣きたいだけ泣いててごらん 三枝成彰編曲による「日本の歌」

 現在この名盤が最新リマスターされ、ソニー・ミュージックから発売されている。

 今回は、結成50周年記念公演として7年ぶりに来日。仙台には21年ぶりの来仙である。

 昨夜の演奏内容は1曲目がクレンゲルの「12人のチェロのための《讃歌》」。12人が正式に結成した際の記念すべき曲。続くブラッハーも世界で最初に公演をした際に初演した「ブルース、エスパニョーラとルンバ・フィルハーモニカ」。いずれもこのメンバーの代表作である。その他、フォーレの「パヴァーヌ」、ユルメールの「ピガール」、映画『タイタニック』のメイン・テーマ曲、およびドヴォルザークの「ユーモレスク」。とセミ・クラシックコンサートの様な演奏であった。ここで休憩。後半の冒頭は、タンゴの革命児ピアソラの《天使の組曲》から3曲。ピアソラと言えば、「リベルタンゴ」を思い浮かべるが、演奏は無し。聴衆の拍手も少なく私と同じ感想を持った様に推測される。続いて日本民謡「こんぴらふねふね」と日本歌曲の先駆け(西洋音楽との融合)となった滝廉太郎の「荒城の月」。日本人の心のふるさとに新たに光を照らした作曲家三枝成彰の編曲によるチェロの響きの中で蘇った演奏、大いに感動した。両曲ともに前述したCD「泣きたいだけ泣いてごらん」に収録されている。

 続いてJ. フレンセ《朝の歌》。次の演奏はシャンソン、E.ピアフの代表作「バラ色の人生」。初めて聴く12人のチェロによるエレガントな演奏に聴き入った。その他、ジョージ・ガーシュウィンのクラップ・ヨー・ハンズ「パリの恋人」。最後はジャズでお馴染みのD. エリントンの「キャラバン」であった。

 アンコールの「オペラ座の怪人」、昨年中新田バッハホールで開催されたYou Tubeで世界の注目を浴びたプラハ・チェロ・リパブリックのチェロ4重奏団の同じ演奏を思い起こした。4人と違い12人というダイナミックで迫力ある演奏を堪能することができた。

 アンコール曲はこれで終了と思いきや、なんと私の大好きなピアソラの「リベルタンゴ」が演奏され聴衆も大喜び。さらにビートルズの「ミッシェル」まで演奏されたのである。聴衆はスタンデングオベーション。大いに盛り上がったコンサートであった。

 最後に今回アンコールで演奏されたピアソラの「リベルタンゴ」をお届けして終わります。素晴らしいチェロの演奏をお楽しみ下さい。

演奏は下記URLをクリック願います。

https://www.youtube.com/watch?v=sgKcBR_C7PI&list=RDul3HnMnUl6s&index=2





穐吉(秋吉)敏子ミュージアムを訪ねて2025年06月21日

 穐吉(秋吉:以下一般に知られている異字体の秋吉と表記)敏子ミュージアムは、盛岡市バスセンター「ホテルマザリウム」3階ロビー傍に2022年10月オープン。このミュージアム、秋吉敏子の熱狂的ファンである盛岡のジャズ喫茶「開運橋のジョニー」のマスター照井顯氏の永年の夢が叶って実現した。

 ミュージアムといっても規模は小さく「展示コーナー」に近い感じ。オープン・スペースで入場は無料である。規模は小さいが展示品には、秋吉が保管していたグラミー賞ノミネートのプレートやコンサートのポスター、ステージ衣装など貴重なコレクションが展示されている。秋吉ファンの聖地とも言える施設でもある。


        秋吉(穐吉)敏子ミュージアム

秋吉のドレスと渡米後初の貴重な1967年タウンホールリサイタルポスター(写真上段中央)

 秋吉敏子は、1953年来日したジャズ・ピアニスト「オスカー・ピータソン」に見出され、彼の推薦によって米国のレコード会社ノーマン・グランツ(現ヴァーヴレコード)から米国向けに東京で録音。日本人として、戦後はじめてLPをリリースしたジャズ・ピアニストである。

   1953年米国ノーマン・グランツ社録音10インチ(25cm)LPと45回転EP

   秋吉語録には、「米国を拠点に活動するきっかけは1953年のレコーディングでした。日本人が米国の一流レーベルからレコードを出すなんて考えられない時代でした。周囲からはシンデレラのように見えたかもしれません。」とある。

 このLP米国発売が切っ掛けで、日本人で初めて米国ボストンにあるバークリー音楽院(現バークリ音楽大学)の奨学金を獲得し渡米。以後秋吉の推薦でサックス奏者「渡辺貞夫」がバークリーに入学するなど日本人米国進出の礎の役割を果たしたのである。


 以下に彼女の主な活動を年代別に列挙する。

1929年12月12日旧満州遼陽で生まれる。49年より九州の進駐軍クラブでジャズ演奏。同年単身上京し、当時日本のトップグループでピアノ演奏。51年渡辺貞夫を加え、コージー・カルテッドを結成。

 53年ノーマン・グランツ来日時に、初レコーディング。その作品「Amaging Toshiko Akiyoshi」が全米で注目され、56年1月バークリー音楽院奨学生として渡米。56,57年とニューポート・ジャズ・フェスティバルにも出演、一躍注目される。73年、秋吉敏子のオリジナル曲のみを演奏する「トシコ~タバキン・ビッグ・バンド」を結成。数々の名演、名盤を世に残し、人気と地位を獲得。代表作として、74年発表の「孤軍」、75年「ロング・イエロー・ロード」、76年「花魁譚(おいらんたん)」「インサイツ」などの名盤を発表。モダン・ジャズの金字塔として世界中で評価されている。82年、ニューヨークに居を移しバンドを「トシコ・アキヨシ・ジャズ・オーケストラ・フィーチャリング・ルー・タバキン」と再編成。73年から30年間オリジナル曲のみで演奏。2003年カーネギホールコンサート後、オーケストラを解体。その後は原点に戻りピアノに専念。ソロ、デユオ、トリオ、カルテッドなどの小編成で活動。

 主な受賞歴を紹介すると、1997年紫綬褒章、99年にはジャズの殿堂(International

Jazz Hall of Frame)入り。2004年旭日小授章、2006年ジャズ界で最も権威のあるジャズマスター賞受賞。グラミー賞には14回ノミネートされるが未受賞に終わっている。

          グラミー賞にノミネートされたプレート

 なお、「ホテルマザリウム」内には秋吉敏子をモチーフにしたテラス付きルームが設置されている。

ドアには 秋吉敏子と夫ルー・タバキンのサイン

 室内には、秋吉のLPレコードとプレーヤ、オーディオアンプが設置され秋吉のレコードを楽しめる。

    LPとプレヤー(DENON)アンプ(SUNSUI)スピーカー(Technics)

その他、ホテル内のCafe  Bar West38ではジャズのライブ演奏が楽しめる。昨夜20日は、ウィリアム浩子のコンサートが開催されていた。

熱唱するウイリアムス浩子

最後に、米国進出の契機となった秋吉の「Amazing Toshiko Akiyoshi」から私の大好きな「Laura ローラ」をお届けして終わります。素敵なピアノ・ソロ演奏をお楽しみ下さい。

演奏は下記URLをクリック願います。

https://www.youtube.com/watch?v=bxvknRXfAHQ&list=RDbxvknRXfAHQ&start_radio=1

参考文献 

穐吉敏子著「ジャズと生きる」岩波新書(新赤盤)467、1996年10月

 岩波書店 ISBN4-00-430467-9

あなたは「ハンカチの木」をご存知ですか?2025年05月19日


          ハンカチをぶら下げた様な花を咲かせるハンカチの木
 先日、家内の知人宅から珍しい花が咲いたとの知らせを受け伺った。

すると、今まで見たことのない「ハンカチの木」という中国源産の落葉高木である。樹齢20年とか、今回初めて見事に咲いたとのことである。成長すると高さは12m、自然環境下では最大20mに達する珍しい高山植物である。

ハンカチの木と包と花

 春から初夏にかけけて、球状の小さな花序が咲き、その周囲を2枚の大きな白い包が囲んでいる。これらの包が風に吹かれる様子が、ハンカチが舞っている様に見えることから、その名が付けられた。白い2枚の包が鳩に似ていることから別名「ハトノキ」とも呼ばれている。

          落葉するハンカチの包
 葉はハート形で縁に鋸歯があり、裏面には柔らかい毛が生えている。

白い包とは、花を守っている葉っぱのようなもの

 花は中央にある丸い部分:一つの雌花にたくさんの雄花が集まった花

          落葉したハンカチの木の白い「包」と「花」

 初めて見る見事な「ハンカチの木」に深く感動した。

  最後に花に因んだ曲「小さな花: Petite fleur」をお届けして終わります。

「小さな花」は、米国のソプラノ・サックスおよびクラリネット奏者シドニー・ベシェ Sidney Becherが1952年作曲。パリーを中心にヨーロッパで人気を博し、フランス語の歌詞が付与されシャンソンとして歌われた。日本ではザ・ピーナッツが「可愛い花」というタイトルでヒットさせた。

 今回は私の好きなクラリネット奏者「北村英治」の演奏でお届けします。

お楽しみ下さい。演奏は下記URLをクリック願います。

https://www.youtube.com/watch?v=9Z30mFmOgHo


作並のマジックアワー:幻想的な「夕日と桜」2025年04月26日

 昨日25日買い物の帰路、自宅付近でおもわず幻想的な夕日と桜に巡り会った。はじめて見る景観である。時は夕方6時30分。思わず車を止めて写真撮影、至福のひと時であった。

 作並岩谷堂の桜もほとんど散ったが、幸い「枝垂れ桜」の最盛期であった。夕日と桜のベストコラボ。ご覧下さい。

          ピンク色に映える「桜」と「夕日」見事なコラボ

 「マジックアワー(Magic Hour)」とは、日の出直後や日没直前の、太陽が地平線近くにある時間帯のこと。この時間帯は、空が柔らかいオレンジやピンク、紫などの幻想的な色に染まり、光がとても柔らかく、影も長くなるため、写真や映画などの撮影にとって「魔法のように美しい時間」とされている。特に、2つの時間帯が「マジックアワー」と呼ばれる
1.  ゴールデンアワー(Golden Hour):日没直前や日の出直後の、柔らく暖かい光に包まれる時間。
2. ブルーアワー(BLue Hour): 太陽が沈んんだ直後や昇る直前、空が青く幻想的になる時間。映画業界や写真愛好家の間で、自然光だけでとても美しい絵が撮れる貴重なタイミングとして重宝されている。今回は1.ゴールデンアワーの貴重な瞬間に巡り合うことができた。

幻想的な沈みかける夕日

          川を背景にピンク色に染まる空
 最後にピアノの詩人カーメン・キャバレロ「トワイライトタイム :TWILIGHT TIME」をお届けして終わります。華麗なキャバレロのピアノ演奏をお楽しみ下さい。

演奏は下記URLをクリック願います。

https://www.youtube.com/watch?v=7SWqH70JP3A


珍しい花見ー東根市自衛隊「神町駐屯地」の桜並木2025年04月22日


       神町駐屯地の一直線に咲く見事な桜並木
 昨日、天候も良く桜見物に出かけた。今年は、ちょと変わった自衛隊基地の🌸を紹介する。

神町(じんまち)駐屯地は、山形県東根市にあり太平洋戦争中の昭和19年(1944)に「神町海軍航空隊」として設置。昭和20年の終戦後は米軍が進駐、昭和31年(1956)6月まで「神町キャンプ」として駐留。返還された昭和31年12月に青森の第20普通科連隊が移駐し、「神町駐屯地」と改名し現在に至っている。写真は神町海軍航空隊時代の滑走路跡に返還を記念して桜が植樹された。一直線に植樹された見事な桜並木である。

 その後、現在桜の時期になると一般市民に開放されている。

さくら一般開放の知らせの「のぼり」

 基地内には基地独特の戦車やヘリコプター等が展示されている。しかもそれらが桜とコラボ。珍しい取り合わせ。

          戦車と桜

 さらに、曜日によっては自衛隊員の補助のもと見学の児童が展示大型ヘリコプター等に乗る機会もある。

  展示用大型ヘリコプター

        大型ヘリコプターコックピットから桜を眺める児童(左側)

 その他、珍しい航空機が展示されていた。


 夜になると基地内の一部にライトアップされた「桜」を見ることができる。

ライトアップされた「夜桜」

 この神町駐屯地の桜は約1200本それは見事な桜であった。
 最後に今宵は、桜と共に過ごす贅沢なジャズJacob Kollerのピアノ演奏『桜』をお届けして終わります。

演奏は下記URLをクリック願います。

 https://www.youtube.com/watch?v=_hT8NfM_lpQ


東北のひなまつりを訪ねてー宮城県丸森町「齋理のひなまつり」と山形市の山形まるごと館「紅の蔵」の雛人形展2025年03月06日

 3月といえばひな祭り。仙台近郊のお雛様を見るため、宮城県丸森町にある蔵の郷土館「齋理屋敷」を訪れた。

 齋理屋敷は江戸後期より七代続いた豪商「齋藤屋」の屋敷跡。代々の当主が理助と名乗ったことから「齋理」と呼ばれる様になった。昭和25(1950年)まで商売を続けていたが、昭和61(1986年)に七代目当主より土地・家屋の全てが町に寄贈。昭和63(1988年)蔵の郷土館「齋理屋敷」として開館。平成23(2011年)には、館内12ヶ所の建造物が国の登録有形文化財に認定された。

        齋理屋敷 左の蔵は何代目かの豪華な嫁入り道具が展示

 齋理屋敷では、毎年この時期「齋理の雛まつり」が開催。今年は2月4日から3月30日まで開催中。3月3日は休館日のため4日訪れた。平日のため、来館者も少なく落ち着いてお雛様を見ることができた。

 40畳の座敷に代々伝わるお雛様の段飾りを披露。享保雛や古今雛、嫁いできたお嫁さんが抱いていた市松人形など、齋理家の繁栄の歴史を雛人形や広間に壮厳に並ぶ、いろいろな道具類の豪華さを通して見る事ができる。

齋理屋敷の雛

 3月6日、今度は山形方面のひな祭りを訪れた。

今回は山形市にある山形まるごと館「紅の蔵」の紅花商人の旧家に伝わる時代雛展を訪れた。 「紅の蔵」の舞台となる蔵は、紅花商人であったマルタニ長谷川家の所有の母屋と五棟の蔵で構成されている。 

          山形まるごと館「紅の蔵」正面

 こちらも「享保雛」をはじめとする時代雛を展示。長谷川家に代々受け継がれてきた、華やかで優雅な雛人形が展示されていた。今年は2月15日から3月27日まで開催。

長谷川家に代々受け継がれて華やかな雛人形

 紅花の取引によって京都などからもたらされた上方文化を垣間見ることができる貴重なお雛様である。

 今回は、宮城、山形の豪商の所有する華やかなで優雅なお雛様を見ることができた二日間であった。

 最後に、ジャズでも有名な「サテン・ドール」をお届けして終わります。演奏はマッコイ・タイナーの華麗なピアノタッチお楽み下さい。

演奏は下記URLをクリック願います。

 https://www.youtube.com/watch?v=PmE7syFlYCA


海苔ラーメンを食べてブルーインパルスを見るー道の駅「東松島」2025年02月19日

 先日、昨年11月27日新装オープンした宮城県東松島市の「道の駅東松島」を訪れた。

 東松島と言えば、航空自衛隊松島基地のアクロバット飛行を披露する専門チーム「ブルーインパルス」の基地として知られている。航空祭や夏まつりをはじめ、全国各地域のイベントで多くの観客を魅了しているブルーインパルスのアクロバット飛行の訓練が、日常的に行なわれている。

          出典:東松島市公式ウエブサイトより転載

 「道の駅東松島」は、豊富な魚場で育った地元ブランドの牡蠣や海苔などの海産物、新鮮な農産品等を販売提供している。2階フードセンターテラスからは、ブルーインパルスの地元ならではの訓練飛行を見ることができる。

 訓練飛行前に、昼食を取ることにした。メニューは当施設2階フードコート自慢の「海苔ラーメン」を注文。出された海苔の大きいこと、こくのある牡蠣が入った、初めて食べるとても美味しいラーメンであった。

特大海苔と4個の牡蠣が入って美味しいラーメン

 当日の訓練飛行は午後1時30分。食後直ちに、フードコートのテラスに移動。ブルーインパルスの訓練飛行の写真撮影に備えた。カメラは本格的な望遠レンズを準備できず、携帯電話による写真撮影。上手く撮影できるか不安のまま、待ち構えた。すると、遠方に微かにスモークを吐き出しながら飛行するブルーインパルスを見ることができた。撮影もなんとか無事終了。テラスから見るブルーインパルスの勇姿素晴らしかった。

      スモークを吐きながらアクロバット飛行する4機の「ブルーインパルス」

アクロバット訓練する2機のブルーインパルスのスモーク

 しばらくすると、テラスの上空に爆音。頭上に4機の飛行機が飛来。なんとか上手に撮影することができ、一安心。

           頭上に見える4機の編隊訓練

 訪れたのは平日のためか、テラスも混むことなく思う存分ブルーインパルスの勇姿を楽しむことができた1日であった。「道の駅東松島」内には、ブルーインパルスに関するグッズや仮想現実(VR)でブルーインパルスの飛行を楽しむことができる。記念に私は「ブルーインパルス金平糖」を購入、後にした。

ブルーインパルス金平糖

 最後にブルーインパルスに相応しい、空高く吹き飛ばす軽快なJigsaw の「スカイ・ハイ Sky High」をお届けして終わります。この曲、車の「コマーシャルソング」やプロレスラー「仮面貴族ミル・マスカラス」の登場曲として思い出す方もいるでしょう。演奏は下記URLをクリック願います。

https://www.youtube.com/watch?v=QjtD8A-MWBc



 


2025年冬の作並ーほっこり作並2025年02月02日

 私の住む作並は、湯のまち作並駅から約2kmニッカウィスキー仙台工場の近くにある。行政区域は仙台市であるが、気候は山形県に隣接しているため、冬になると一面雪景色。2月 雪の時期になると作並地域の町内会をはじめ作並温泉旅館組合、ニッカウィスキー仙台工場等の後援のもとに「ほっこり作並」という雪まつりが開催。今年は昨夜2月1日開催された。

 残念なことに、昨年度開催されたラサンタ交流会館のイヴェントは中止。だが、今年も作並街道や作並・新川・ハイランド地域に飾られた風情あふれる雪灯籠が夕方には火が灯り、街道が幻想的な雰囲気につつまれていた。

 雪灯籠のほのかな灯がほっこりとした気持ちにさせるため、「ほっこり作並」と呼ばれる。

            作並街道(48号線)の雪灯籠

作並街道(48号線)の雪灯籠

 このイベントは、作並街道以外の私の住む岩谷堂近辺でも実施。ニッカウィスキー仙台工場から岩谷堂に向かう道路沿いにも小さな「かまくら」が準備され、夕方から灯される。主催者から各家庭にローソクと協力依頼書が配布され雪あかりの準備。

            配布依頼パンフレット

 我が家の庭にも「ローソク」を灯してみた。

我が家に灯るローソク

 ご近所にも手のこんだ様々な「かまくら」が設置。あたり一面が幻想的な世界となる。

            4段重ねの雪灯籠

「雪だるま」と「雪灯籠」

          大掛かりな雪灯籠

 さらに、ニッカウィスキー仙台工場から岩谷堂に向かう道路沿いにも小さな「かまくら」が準備され、夕方から灯される。

手のこんだ雪かまくら

          子供さんがいる家庭の「雪だるま」のかまくら

 今年は、新たに従来の雪灯籠以外に昔栄えた宿場町作並街道地域の雪灯籠を見学した。まずは、雪灯籠導入箇所から紹介する。

国道48号線から右折した旧宿場町作並地区

          雪灯籠の中に獅子舞の獅子が踊っていた。
  ここから更に、旧宿場町街道まで長い旧街道全体の道路沿いに雪灯籠が灯されていた。
作並街道宿場町道路案内
           街道を照らす雪灯籠
  長い街道真ん中近くに休憩所が用意され甘酒が用意されていた。
休憩所と甘酒の案内
 休憩所内には今まで見たことのない大きな雪灯籠、迫力満点である。
           驚きの巨大な雪灯籠
 さらに、宿場町街道を進むと「竹筒の灯籠」が灯されていた。

初めて見る優雅な「竹筒の灯籠」

 星をみながら幻想的な雪灯籠を堪能する一時を過ごすことができた。最後に「星に願いを」お届けして終わります。演奏は「ルパン三世」でお馴染みの「大野雄二」。華麗なピアノ演奏をお楽しみ下さい。

演奏は下記URLをクリック願います。

https://www.youtube.com/watch?v=Fde_BrIkQDU


読書に浸る旅が叶うおしゃれホテル・温泉旅館と元祖 Library Hotel2025年01月22日

 近年、本を備えた「ホテル」や「温泉旅館」を目にする事が多い。旅行先で時間を忘れ、読書空間の提供を受けることは本好きの旅人にとって至福の一時である。 最近訪れた、北海道函館の小さなホテル「LA JOLIE MOTOMACHI」、山形県鶴岡市の「SUIDEN HOTEL」、福島県磐梯山の「星野リゾート磐梯山」、山形市郊外の黒沢温泉「悠々の里」等それぞれの特色を活かして展示されている。

    無料コーヒーを飲みながら雑誌や図書を提供する「LA JOLIE  MOTOMACHI」

 これらの施設のなかでも鶴岡市郊外にある「SHOUNAI HOTEL SUIDEN TERRASE」の蔵書は圧巻である。国内外の多くの美術館などを手掛けてきた建築家「坂 茂」が設計。田んぼの気配をかんじながらブックディレクターが選択した約2,000冊の本を楽しめる。

 誰でも利用できるホテルラウンジ内のライブラリーには「自然や生き物」「世界を見渡す」「日本と山形」「My Favorite Things」「暮らし」など10のテーマに関する1000冊の本が館内の好きな場所で読む事ができる。

「SHOUNAI HOTEL SUIDEN TERRASE」ホテルラウンジ内の書架

 宿泊者向けの宿泊棟には、「一冊一献」「物思いに耽る夜」「地域の暮らしの今昔」「確かな時代を生きるの」など7つのテーマをもとに、1000冊の本が用意されている。

          SHOUNAI HOTEL 宿泊者専用ライブラリー

SHOUNAI HOTEL 宿泊者専用読書コーナー

 温泉旅館としては、福島県福島県磐梯山「星野リゾート磐梯山」が地元関係の図書や植物に関する図書が展示されていた。

          星野リゾート磐梯山 Books & Cafe

 山形市郊外の黒沢温泉「悠湯の郷ゆさ」は、温泉入浴後のリラックス施設「おふろCafe yusa」ライブラリーを全面に打ち出し2022年12月リニュアル。雑誌や本を中心とした2層構造の施設に約8,000冊を展示し、温泉と読書を楽しみことができる施設として注目されている。

「悠湯の郷ゆさ」ホテルロビー内の書架

          「おふろCafe yusa」 漫画を中心とした書棚

「おふろCafe yusa」湯上がり後リラックスして読書する利用者

 我が国で近年注目を浴びている「ホテル・温泉旅館」ライブラリー。米国では、書籍を分類した本格的な魅力ある「LIBRAY Hotel」が存在する。ホテルの名前にもある様に、ホテル内は6,000冊以上の書籍で溢れ、館内の多くのスペースに本棚が配置。6,000冊以上の本は、普段利用する公共図書館で採用されている分類法に基づいて整理されている。分類は、米国の図書館学者デューイの考案した十進分類法<0~9>である。各階にある10の各部屋には、分類の10カテゴリーの1つを添え、60室の客室には、それぞれ分類表に対応する様な主題の本<5冊~150冊>が設置されている。

 ライブラリーホテルルームメニュー例

 3階 「社会科学」301号室 コミュニケーション302号室 政治学 等

 4階 「言語」 401号室 スラブ語  404号室アジア語 等

 5階 「数学と科学」501号室 数学   505号室 恐竜 等

   6階 「テクノロジー」601号室 広告  606号室 健康と美容 等

 7階 「芸術」701号室 建築 705号室 音楽 等

 8階 「文学」 803号室 詩  806号室 ミステリー 等

 9階 「歴史」  10階「一般知識」 11階「哲学」 12階「宗教」が準備されている。

 宿泊者は様々なジャンルの書籍を自由に閲覧でき、読書好きな宿泊者には理想的な環境が提供されているホテルと知られている。特に、文学をテーマにした魅力的な空間が特徴とのことである。

 未だ宿泊したことはないが、「図書館学」をライフワークにしている私にとって関心事あるホテルの一つである。


           LIBRARY Hotel 入り口<Library Hotel 公式サイトより転載>
 Library Hotel チェックインカウンター <Library Hotel 公式サイトより転載>
Library Hotel ロビー<Library Hotel 公式サイトより転載>
Libray Hotel 室内 Guest Roomの本棚<Library Hotel 公式サイトより転載>

 

 このホテルのコンセプトは、以下の通りである。

1. 本に囲まれた空間 :名前のとおり書籍であふれるホテル

2. 読書をテーマにしたデザイン:ロビーや客室、廊下などすべての空間が本や読書に関連するデザインで飾られている。

 3.ライブラリーバーやラウンジ:ホテル内には読書とともににリラックスできるバーやラウンジが併設。コーヒーやカクテルを楽しみながら静かに読書可能。

 4.文学イベントやワークショップ:定期的に、作家のトークイベントや読書会、文学ワークショップ開催。

 5. 個別の客室テーマ:各客室には、特定の作家や文学作品にちなんだテーマが併設。

6.リラックスした雰囲気:静かな環境で、読書を楽しみたい人に最適。

 7. コミュニティとのつながり:ホテル内で他のゲストと自然にコミュニケーションが取れ、共通の趣味を持つ仲間と出会える可能性。

8. 文化的なアメニティー:書籍だけでなく、アートや音楽など、文化的な体験を提供し、宿泊者は滞在中多様な文化的な活動を楽しむことができる。

   ライブラリーホテルは、マンハッタンアヴェニュー299番地のイースト41番街、ミッドタウンの完璧な中心街にある。近くには「ニューヨーク公共図書館」や「ブロードウェイシアター」、「ロックフェラーセンター」がある。

 最後に、Hotelに因んだジャズアルバム カレン・ソーサの「Hotel Souza」の中からボサノバ、アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲「Dindi:ディンジ」をお届けして終わります。妖艶なアルゼンチン出身のジャズ歌手カレン・ソーサの知的でクールな歌声をお楽しみ下さい。

 演奏は下記URLをクリック願います。

https://www.youtube.com/watch?v=L2t_bY0NLbQ


LIBRARY HOTEL 公式サイト

 https://libraryhotel.com 

大きく成長した作並の羊ー長野からやってきた生後2ヶ月の子羊2024年12月20日

 今年も残すところ僅か。もうすぐクリスマス。私の住む作並岩谷堂も今日の気温は零下5度、本格的な冬がやってきた。

 今年4月、岩谷堂付近のお宅で糸つむぎ材料の原毛用として「子羊」二頭が飼育されるようになった。生まれは長野、生後2ヶ月4月に作並にやってきた。当初は、未だミルクを飲む生後2ヶ月の子羊。かわいい子犬の様に見える雄と雌。

          2024年4月長旅を終えやってきた子羊の雄と雌。

 6月になると、食事もミルクから野草に代わり食欲も旺盛となり樹木の木の葉も食べる様になった。当初は雄雌ともに仲良く行動していたが、雌の子羊が積極的活動開始。雄の子羊はおっとり。

 樹木の木の葉に立ち上がって食べる雌の子羊
 5月に入ると、ご近所の住人が可愛らしい子羊に野草を持ち込む様になったのである。食欲は日増しに増し、日中は食べている姿以外見たことのない有様。やぶだった庭はすっかり草が無くなった。

 家内も、子羊の好きな野草を調達し出向くと「メー」とヤギの様な声を発して足早にやってくる。野草も好みがあるようで、「こうぞの木の葉」や「ギシギシ」、「はこべ」、「大ばこ」等を競って食べていた。しかし、日が経つにつれ「ギシギシ」を見ても”ふん”と見向きもしない事もある。現在は「大ばこ」が大好物。なかなかの美食家である。

          お好みの「大ばこ」を食べる子羊

 梅雨時6月の大きくなった羊、もはや子羊とは言えない。

大きく成長した羊

 運動不足を補うためか、朝の散歩も開始。どこか外食に出掛けている様にも思える。

           外食に出かける羊さん

 8月になると、食用草食も少なくなってきた。

餌を求める羊

 秋も終わり、12月中旬になると作並も雪景色。冬に備えて羊も大きく変化、本格的な羊として成長した。

          大きく立派に成長した羊

 散歩の際、羊の住む庭の前を通ると餌を求めってやってくる食欲旺盛な雌羊、後方は雄の羊。

気になるのは、冬場の餌であるが飼い主は大量の干し草を準備したとのことであるが、果たした羊たちはお気に示すかどうか。。。。。

餌を与えることが出来なくてもやってくる「人なつこい雌羊」

 まもなくクリスマス。クリスマスと言えば「イエス・キリスト」が生まれたことを記念する日である。その最初のクリスマス、待ち続けた救い主が生まれたという超特大ニュースが、真っ先にある人々のもとに届けられた。それが羊飼いたちであることが新訳聖書『ルカの福音書第2章』に記載されている。この様に羊はクリスマスと深い関わりを持っている。最後に、クリスマスを祝して、私の好きなエディ・ヒギンズの「The Christmas Song」をお届けして終わります。原曲のよさや魅力を十分生かしながら、しっかりとジャズに仕上げたエディ・ヒギンズの軽快なピアノ演奏をお楽しみ下さい。

演奏は下記URLをクリック願います。

https://www.youtube.com/watch?v=rjO2ZAKtFYM